「クラウドファンディング」がバズワードだった時代は(とっくに)終わった、なんてことが巷間言われておりますが、ここアメリカでメジャーなクラウドファンディング・プラットフォームと言えばKickstarter。
Indiegogoも双璧と言って良い実績を残していますが、それでもやはりKickstarterの知名度・普及具合は一枚上手のように感じます。
何を隠そう私も、無事プロジェクトが成功して製造完了待ちの品が2つほどありまして、ときたまプロジェクトオーナーから送られてくる進捗メールをみてヤキモキしております。
そんなKickstarter、2010年4月に創業したNYベースの企業ですが、Indiegogoと異なり、そのプロジェクトに関する詳細なスタッツを公表しています。これがなかなか興味深く、最近出た2014年のスタッツを含めて少し覗いてみましょう。
創業以来成立、プロジェクトを立てた人が設定した目標金額以上にBacker(Kickstarterではそのプロジェクトのパトロンさんのことをこう呼びます。他のプラットフォームではパトロンと直球表現が使われていることの方が多いみたいですね。)が資金提供を約束したプロジェクト数は77,214件で、集まった総額は$1476M。なんと日本円に換算すると1771億円(1USD=120JPY換算)!
2010年に創業して以来、今度の4月で満5年を迎えるKickstarterの存在感が分かりますね。プロジェクトの成功率は39.68%となっており、約4割と考えるとなかなか悪くない数字ですねぇ。僕も実車可能なアンパンマン型4輪車を作って出してみたい…
翻って直近年である2014年1年間の動きはどうだったのでしょうか。
2014年、Kickstarterが集めた金額は529M。上記レートで換算すると約635億円になります。Kickstarterの取り分は集まった額に対し5%ですから、約$26.5Mが昨年1年間の売上高、ということになりそうです(実際には、プロジェクトオーナーはAmazonに対し、更に決済システム利用代金を3%ほど支払います。)。日本円にして約32億円。プラットフォームである以上、それ自体のみならず、色々とBackerやプロジェクトオーナーに関する情報や統計をマーケティング等に活用しているはずですから、売上高はもっと高いとは思いますが、財務情報はさすがに公開されていないので笑、いつか上場したときを楽しみに待ってみましょう。
2014年、Kickstarterで最もプロジェクトの成功数が多かったのは8月(続いて10月)。BackerがPledge(このプロジェクトが成立したら、いくら支払うよ〜という約束)した数が最も多かったのは水曜日。そしてこれはスタッツ上明らかではありませんが、噂ではプロジェクト応募期間は最大30日程度にした方が人が集まりやすいとのこと。ということは。
今年なら、8月5日水曜日から9月2日水曜日までの28日間
くらいでローンチすることを目標に、今から試作品を作り始めると、、、あなたのアンパンマン号も実現するかも!
あ、そうか、まずはライセンス交渉か…。
皆様プロジェクトの検討はお早めに。