Startupの資本構成(Capitalization Structure)に関するアレコレ(2)~創業株とストックオプション~

前回は、発行可能株式総数(Number of Authorized Shares)のお話をしましたが、今日は、「その発行可能株式総数をどのように割り当てるのが良いか」というお話です。

といっても、この点に関するおおまかな方向性は前回の記事に書いてしまっています。

すなわち、

「通常は、800万株程度をファウンダーに割り当て、200万株程度を将来のストックオプション用に残しておく(Reserveしておく)のが一般的」

ということであり、割合でいえば、80%程度を創業株に割り当て、20%程度をストックオプション用に留保しておく、ということになります。

が、これはあくまで一般的なお話であって、絶対というわけではありません。

実際、WSGRとしての一般的なお勧めは、「ストックオプション用に10%~30%を割り当てておく」というものであり、結構幅があります。

また、アドバイスする弁護士によっても、20%をお勧めする人もいれば、特にクライアントに希望がないようであれば、Fully-Diluted Basis(最大希釈化ベース)での創業株の割合を少しでも多くすべく、10%程度をお勧めする人もいます。前者の場合、創業株は800万株、ストックオプション用の留保分は200万株になりますし、後者の場合であれば、創業株は900万株、ストックオプション用の留保分は100万株になることが多いと思います。

「程度」とか「多い」とか、やや濁して書いたのは、実は、創業株800万株(88.89%)、ストックオプション用の留保分100万株(11.11%)とするパターンもあるからです(実際、僕自身も、このパターンで会社設立を行ったこともあります)。

つまり、「発行可能株式総数を1500万株にしておいて、そのうち1000万株を創業株とストックオプション用の留保に用いる」というのも、絶対的な要請ではなく、「大体そんな感じの雰囲気(?)になっていればOK」といった程度のものになります。

かといって、「そんな感じの雰囲気」を逸脱してしまうと、いざ投資を受ける際に資本構成の修正を求められてしまう(=余計な時間と費用がかかる)わけでして、そこが悩ましいところなのですが、、、まあ難しく考えずに、創業株800万株、ストックオプション用の留保分200万株をスタートラインにして、そこから必要に応じて数字を上下させていけば、大きな問題は生じないのではないかと思います。

sedona

実際、僕が関与した事例でも、

創業株800万株(80%)、ストックオプション用の留保分200万株(20%)

創業株800万株(88.89%)、ストックオプション用の留保分100万株(11.11%)

というパターンはもちろんのこと、

創業株1200万株(80%)、ストックオプション用の留保分300万株(20%)

創業株790万株(71.8%)、ストックオプション用の留保分310万株(28.2%)

というパターンもありましたし、資本構成の修正を行った後の数字ですが、

創業株4944995株(84.15%)、ストックオプション用の留保分931352株(15.85%)

なんてパターンもありました(ちょっとこれは極端ですし、いろいろな事情があった結果こうなっていますので、一般的に参考になるものではないのですが)。

パターンなんて、それこそたくさんあるのですが、どのパターンにも共通しているのは、おそらく、「ストックオプション用の留保分が20%前後であること」ということではないでしょうか。

これは、創業者の視点からもそうなのですが、投資家の視点からしても、留保分が大きければ大きいほど、将来的に自分の持分が希釈化されてしまう割合が高まるということを意味しますので、合理的な範囲に収まっていなければならないとう要請が働くからだと思います。

投資家(エンジェル投資家を含みます)によっては、ストックオプション用の留保分がある一定の割合(例えば15%)でないと投資をしてくれない(=そのような投資家から投資を受けるためには、事前にストックオプション用の留保分を減らしたり、増やしたりしなければならない)こともありますので、そういった意味でも、ストックオプション用の留保分というのは、かなり重要なわけです。

なんだかまとまりがなくなってきてしまいましたが、今日言いたかったことは、

「最初の資本構成?基本は創業株800万株、ストックオプション用の留保分200万株で、あとは微調整かな~」

ということでした。ちゃんちゃん。

日本もシリコンバレーも、だいぶ涼しくなってきましたね。皆さん、体調に気をつけつつ、今週もがんばっていきましょう!

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